ハイブリッド証券が有する相対的に高い利回りは、金利上昇によるトータル・リターンへのマイナス影響を幾分か和らげる緩衝材としての役割を果たす可能性があると考えます。
要 旨
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ハイブリッド証券は、投資適格債券の中で最も高い水準の利回りを提供
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ハイブリッド証券はハイ・イールド債を代替する魅力的な資産クラスとなる可能性
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金利は上昇しているものの、銀行のファンダメンタルズは依然として健全
過去において、ハイブリッド証券の利回りは、社債や地方債を含む他の投資適格債券よりも優位性を有してきました。
ハイブリッド証券は、金利上昇に伴う更なる景気減速によるマイナス影響をハイ・イールド債よりも相対的に受けづらいと考えられ、また、歴史的にも景気減速・後退局面においてハイ・イールド債よりもデフォルト率が大幅に低い水準にある傾向が見られます。
米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げは経済成長の重しとなる可能性がある一方で、ハイブリッド証券の主要な発行体のひとつである銀行は底堅い立ち位置にあるとみています。
上記の内容は、レポートの一部をまとめたものです。
重要な開示事項
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ハイブリッド証券への投資に関するリスク
ハイブリッド証券への投資は、投資した元本全額を失う可能性を含む投資リスクが存在します。ハイブリッド証券の価値は、他の資産クラスと同様に、急激且つ予測不可能な形で大きく変動することがあります。コーヘン&スティアーズのハイブリッド証券戦略は、評価機関が投資適格未満もしくは無格付と判断する証券に投資する場合があります。投資適格未満の証券や無格付の証券は、一般的に高格付の証券と比較して、価格変動が大きく、インカムと元本を損失するリスクが大きくなる傾向があります。また、高格付の証券に比べ、景況感や事業環境の悪化によるマイナス影響を比較的受けやすい可能性があります。なお、当社のハイブリッド証券期間戦略のベンチマークには、投資適格未満の証券は含まれておりません。
デュレーションリスク
デュレーションは、ハイブリッド証券を含む債券投資における元本の平均回収期間を数学的に算出したものであり、また、金利(もしくは利回り)の変動に対する証券の価格変動リスクの尺度としての機能をも有しています。デュレーションの長い証券は、デュレーションの短い証券よりも金利(もしくは利回り)の変動により敏感に反応する傾向があります。デュレーションは満期とは異なり、金利変動の可能性、クーポン支払い、利回り、価格、額面やコールなどをも考慮しています。ポートフォリオのデュレーションを短縮したり長期化したりするためには、様々な運用手法が用いられることがあります。また、デュレーションは市場要因や満期までの期間の変化によって、時間の経過とともに変化することが予想されます。
コーヘン&スティアーズ・ジャパン株式会社は、投資運用業及び投資助言・代理業者として関東財務局に登録されています。(関東財務局長(金商)第 3157 号)
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